インパクトあるタイトルのこのチームは、伝統的な盆踊り「綾渡踊り」に着目しました。綾渡踊りとは愛知県の名所・香嵐渓からさらに400mほど標高の高いところにある足助地区に代々続く踊り。お盆の時期に亡くなった方の家を回るとき、ごちそうのお返しとして歌と踊りを披露したのが起源です。
ビジネスパーソンと盆踊りというそもそも異質な組み合わせから、創造力が生まれることを期待し、ワークショップを実践しました。現代の日本では仕事とプライベートが分断され、ビジネスシーンにプライベートを持ち込むことが拒まれます。それをあえて掛け合わせることで生まれるものがあるのではないか、というのがこのチームの仮説です。都会でのビジネスを日常とする参加者が日常の振り返りと踊りの行為を一緒に体験してシェアすることで、一種のフロー体験のような不思議な時間を過ごしたと言います。ある環境において普段は排除しているものをあえて持ち込むことで、純粋にわくわく感を感じられたり、イマジネーションが刺激されるといった効果が得られることが実証されました。
「あなたのサボり方間違っていませんか?」という問いを起点にスタートしたチーム。昨今、多くの企業や組織が取り組んでいる「働き方改革」の本質を問い、日本の現状と課題について整理しました。
海外の研究結果を参考にしながらプロトタイプとしてアンケート調査を実施し、たどり着いたのが、「感情はパフォーマンスに影響する」ということ。しかし、日本ではビジネスシーンにおいて感情を露わにすることがよしとされていません。「感情を表明することが働くうえでの自由を手に入れられる。しかし、現在の日本ではそれが非常に難しい環境である」ということが今回のプロトタイプからわかりました。
最後は「対話の可視化」をテーマに取り組んできたKBDeXチームです。教育・学習という視点から対話の分析や評価を研究している大学研究室の教授と学生をはじめ、もっとも人数が多いチーム。別室に移動し、実際にプロトタイプを見せながらの発表に他チームも興味津々でした。
「会議や日常の対話の質をあげること」がこのチームの目標。
チームメンバーは、まず、会議や日常会話の中で使われる単語同士の関係性を分析するツールである「KBDeX」を使用し、実際に自分たちのチームディスカッションを分析しました。その中で、対話の質を改善するためには自分自身や会議全体の対話を「振り返る」ことが有効であることに気づいたメンバー。この「振り返り」を効率的にできるツールのプロトタイプを考えました。
このプロトタイプは、チームメンバーが実際に使ってみた「KBDeX」という分析ツールを活用したもの。「KBDeX」は、録音した対話を入力すると、対話の中の発言や単語の関係性、ネットワークを分析し、可視化することができます。この分析結果を活用しながら、対話のキーワードを会議などの対話の最中に可視化・提案し、「振り返り」のきっかけを促すツールが今回のプロトタイプでした。将来的には人工知能の導入を想定しています。
このツールによって、例えば会議で口数の少ない人に発言を促したり、ヒートアップした人を抑えたりするなどもできるようにしていきたいというアイデアも。ファシリテーションを生業とする人からも好評を得ており、実用化の検討をしています。
ここからプロトタイプをさらにブラッシュアップすべく、意見交換の時間に移ります。それぞれのチームのテーブルに1名だけ残って、それ以外のメンバーは気になる他チームの元へ。客観的な指摘や感想を共有し、今後の展開につなげました。
最後はそれぞれのチームに戻り、他のメンバーからもらった意見や感想を共有。まだ実践の準備段階である防災運動会チームは新たな情報を取り入れることでかたちになる兆しが見えてきたり、KBDeXチームは見えていなかった課題を共有し、プロトタイプにさらなる磨きをかけるなど、他チームのメンバーからの意見やアイデアに刺激やヒントをもらい、プロトタイプをより充実したものへと進化させていきました。
「はたらく×Cue – 共創で動かそう、組織とひと。2019」のセッションとしては今回が最後となりましたが、どのチームもこれが終わりではなく、ここからまた新たな広がりがありそうです。Cueという共創空間から生まれた6つのプロジェクトがこれからどう育っていくのか、楽しみでなりません。
■Writer:杉田映理子(さかだちブックス)
はたらく×Cueは、共創を担う多様なプレイヤーがCueに集まり、 お互いの経験や強みを活かし合いながら、チームを組んで組織の壁をこえて、「人々の『はたらく』をワクワクさせる」新しい価値を生み出すプロジェクトです。
REPORT
今回は、金城学院大学の2年生16人が授業「ソーシャルウーマンプロジェクト B」の一環でCueにやってきました!
「ソーシャルウーマンプロジェクト B」では、「共創」をテーマに、身近な困りごとや社会課題に対する解決方法の生み出し方について、グループワーク、プレゼンテーション、フィールドワークをまじえながら学び、現代社会におけるさまざまな課題を自分ごととしてとらえ、発想力豊かにその解決方法を仲間と一緒に考えていくプロジェクト学習です。そのうちの3回にわたりCueと実施します。今回はフィールドワークの初回です。
当日の様子をインターンシップ生の髙橋あひろがレポートします。
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REPORT
現在金城学院大学さんのソーシャルウーマンプロジェクトBという講義にCueが一部かかわっています。金城学院大学 人間科学部コミュニティ福祉学科の講義である、ソーシャルウーマンプロジェクトB。受講者の皆さんに共創という概念を理解・実感していただくための第一歩として今回、 MENNOLU LABO ・Cueの見学、また感じたことの共有を実施しました。
インターンシップ生の秀徳颯斗がレポートします。
※ソーシャルウーマンプロジェクトBとは
「共創」をテーマに、身近な困りごとや社会課題に対する解決方法の生み出し方について、グループワーク、プレゼンテーション、フィールドワークを交えながら学びます。現代社会におけるさまざまな課題を自分ごととしてとらえ、発想力豊かにその解決方法を仲間と一緒に考えていくプロジェクト型学習です。
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REPORT
名古屋市立大学佐藤研究室の学生方と株式会社カムロの方が、改装されて新しくなったCue・MENNOLU LABOにやってきました!
はじめまして!私は、名古屋市立大学芸術工学研究科修士1年の高橋あひろです。
学部時代も名古屋市立大学に所属していて建築都市デザインを学んでいました。卒業論文では、Cueで実際に行ったワークショップを研究対象とし、ワークショップにおいて参加者の身体的自由度や用いる什器が議論の盛り上がりにどのように影響しているか、について執筆しました。大学院でも同じテーマを引き続き研究しています。
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「これからのはたらく」を知りたい方、考えたい方、つくりたい方、相談したい方、見学したい方、仲間が欲しい方・・・
もし少しでも「ピン」ときたら、お気軽にCueにおたずねください。