都会と田舎。それぞれに異なるよさがあります。けれど、自分が暮らす地域以外のよさは案外と知らないもの。地域の活性化を考えるときも、特定の市町村を想定した話に終始してしまいがちです。もし、都会と田舎の境界線をなくして、お互いのよいところをかけ合わせたら、もっとおもしろい取り組みが生まれるのではないか。そんな考えから「ボーダレスなまちづくり」チームが誕生。大学生、会社員、フリーランスなど、個性豊かなメンバーが企画に携わりました。
第一歩として考えたのが、都会と田舎の価値の交換です。例えば、都会でしか手に入らない商品を田舎の人にお届けする。その機会に、都会の人が田舎でしかできない体験をしてみる。まずは価値を知り合い、距離を縮めて、新しいアイデアへとつながるきっかけをつくろうという話になりました。
あれこれ思案した末、プロトタイプとして実施に至ったのが、「名古屋の大須で人気のタルトを稲武の道の駅で売ってみる!」という企画。豊田市稲武地区を対象エリアとしました。稲武は、豊かな山の自然環境や産品を生かしたまちづくりが行われている地域。古くから交通の要所としても栄えた場所でもあり、今も道の駅「どんぐりの里 いなぶ」には、稲武や周辺のまちで採れたおいしいお米や野菜などが集まってきます。
ここに持ち込んだのは、名古屋市中区大須の人気店「キュームタルト」が手がけるタルト5種。今回の目標はタルト50個の完売です。将来的には手作りタルトと稲武の特産品のコラボレーションも目論みながら、都会のものを田舎で販売したらどんなリアクションが起こるか探ってみました。
午前9時、道の駅の営業開始とともに販売をスタート。
お天気にも恵まれて、買い物にきた地元の方、ドライブやツーリングでお出かけの方など、朝一番からたくさんの人でにぎわっていました。
目を止めてもらえるようにと、デザイナーの清水さんはライブペイントで看板を作成。おしゃれでおいしそうなチョークアートはお客様の注目の的に。
この日から仲間に加わってくれたのは大学生の加藤さん。丁寧にタルトのおいしさをお客様に伝えてくれました。
Cueの小倉さんのお子さんたちもお手伝いしてくれました。一生懸命タルトの種類を説明してくれるがんばりやの売り子さんにお客様もニッコリ。こどもから大人まで、年齢も所属も多彩で、スタッフも実にボーダレスです。学生やこどもたちがチャレンジしながら他の地域を知る機会ともなり得る、この活動の可能性を感じられました。なによりワイワイと楽しいメンバーです。
今回、企画に賛同して場所を提供いただいた「どんぐりの里 いなぶ」。スタッフの方からは、地域を超えたコラボレーションに期待する声も聞かれました。
「稲武の特産品を活用する方法を探っているところです。従来のように箱物のお土産を並べておくだけではなく、新しい挑戦をしてみたい。今回のタルトのように他の地域の方と連携しながら、お互いのPRができたらいいですよね」。
つながりができてこそ、次の展開への構想も膨らみます。事前に思い描いたニーズが実際に田舎にあることが分かり、引き続き企画を育てていけそうです。
チームみんなで声をかけ続けて、お昼過ぎには50個のタルトを見事完売!
「めずらしい」と手にとってくださった地元の方。お出かけのお供にと買ってくださったご家族。最後のひとつは、外国人の方がお買い上げくださいました。結果的に、稲武だけでなくいろいろな地域の方に、都会で人気のタルトを発見してもらえたのではないでしょうか。今回のミッションは無事達成です!
都会と田舎をつなぐ第一歩となった今回の企画。メンバー自身、稲武に実際に足を運んだことで、そこにある価値と課題を発見できました。
では、次の一歩は?「都会と田舎のコラボタルトを開発しよう」「もっと多様な人を巻き込んで、関係人口を増やそう」「稲武で企画を育てながら、他の地域にも展開できる型をつくりたい」。チーム内でネクストステップのアイデアはどんどん湧き上がっています。ボーダレスなまちづくりに向けた今後の展開にご期待ください。
■コピーライター:小林 優太
はたらく×Cueは、共創を担う多様なプレイヤーがCueに集まり、 お互いの経験や強みを活かし合いながら、チームを組んで組織の壁をこえて、「人々の『はたらく』をワクワクさせる」新しい価値を生み出すプロジェクトです。
REPORT
5月22日に、「アフターコロナ/ウイズコロナの時代の「働く環境」とは?~「WORK MILL with Forbes JAPAN」現編集長×初代編集長トークセッション」をオンライン開催しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大をうけて、緊急事態宣言が全国に拡大して出されたのが4月16日でした。今回のトークセッションは、39県の緊急事態宣言解除に続き、大阪・京都・兵庫の3府県の宣言解除された翌日、東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道の5都道県での緊急事態宣言は継続された状況での開催でした。このような、それまでの日常とはまったく違う毎日を過ごす中、緊急事態宣言に終わりは見えたものの、これからの働く環境はどうなっていくのか、そんな疑問にヒントや気づきを投げかけ、みなさんと考えていけるようなトークセッションになれば、と考えました。
「はたらく」を考えるビジネス誌「WORK MILL with Forbes JAPAN」の現編集長と初代編集長によるトークセッション。実は、2人が一緒に話をすることは機会としてはこれまで多くはありませんでした。楽しみながら話をしたい、と冒頭に2人からのコメント。さまざまな地域、組織そして人を訪ね、多様な「はたらく」を取材・発信をしてきた2人が、アフターコロナ/ウイズコロナの「働く環境」のキーワードを語りました。
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REPORT
2020年3月31日に「ナゴヤ100人カイギvol.6.5」をオンライン開催しました。Cueが開催した、初のオンラインイベントを運営者目線でレポートします!
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REPORT
今年の6月にキックオフしたプロジェクト「はたらく×Cue - 共創で動かそう、組織とひと。2019」が、プロトタイプの成果を発表・共有するセッションを迎えました。
「はたらく×Cue - 共創で動かそう、組織とひと。2019」は、多様な方たちにCueに集っていただき、それぞれが挑戦したい課題と各自の強みやリソースをもとに、組織や所属をこえてチームを結成し、プロトタイプという「何か」を実際に生み出してみる、そんな共創を実践し一緒に体感したい、という想いで企画されました。
これまでの<“リソース可視化”セッション>と<“アイデア” セッション>、その後にチームごとに実施されたプロトタイプを踏まえ、6つのプロジェクトの成果をチームごとに発表したこの日のセッション。互いの学びを共有し、意見交換をしながら、これからの展開についても考えを深めました。レポートの後編は、4チーム目の成果発表からスタートです。
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「これからのはたらく」を知りたい方、考えたい方、つくりたい方、相談したい方、見学したい方、仲間が欲しい方・・・
もし少しでも「ピン」ときたら、お気軽にCueにおたずねください。